開発物語 - UMPCライザーフック for Majextand M
なぜこんなニッチな製品をつくったのか?
せっかくなので少し語らせてください。
そもそも、なぜUMPCか?
それは「小さな」作業環境が大好きだからです。
iPad mini、Galaxy Z Fold6、GPD Pocket 4、GPD MicroPC2…
極小マシンで仕事をこなす。実質手ぶらEDC道こそロマン、人生です。え、生産性?
しかしロマンで飯は食えません。
文章を書き、資料をつくり、WEB会議して、撮影データを触り、ショップを更新、やたら細かい設定画面と格闘する。全方位に労働&クリエイティブしたくんば、2026年6月の現時点ではPCは、要る。
本当はMac大好きです。
でも私にとってMacBookはAirだろうがNanoかろうが、大き過ぎの重過ぎ。筋トレ以外の荷重は排除一択です。
となると俺には、Windows OSなUMPCしかありませんでした。
理想のUMPCスタンドとは?
ところで極小UMPCをガチ実戦投入すると確実に首が凝ります。
あと、画面が小さいからこそ、タテ画面化が極めて有益。
よってUMPCは絶対にスタンド必須(主観)なんですが…
「理想の書斎づくり」調べによると、UMPC用の理想的な市販スタンドはこの世に存在しません、マジで。
(あったら教えてっ🙇)
具体的要件は以下の通り。
- スタンド自体が軽く、薄く、小さくなければならない
- UMPCを縦でも横でも、自在に回転保持できねばならない
- タブレットモードでも快適に使えねばならない
- Windows機の発熱に配慮し、排熱口を塞いではならない
- UMPC本体に、これ以上の厚みを追加してはならない
- ミニマル&スタイリッシュで、心躍らねばならない
そんなもの、ないです。
だから…
「ないなら、つくる。」
地獄の日々
ある日、ふと悟りが降ってきました。
「スタンド」とはある意味、構造体へ立てかける所業といえる。
なるほど、だったらその構造体が極小・極薄・極軽量であればよい。スタンドレス・スタンディング、すなわち外部骨格の脱物質化。バッグ内で消え、机上で効くやつ。
極小・極薄・極軽量な構造体…極小・極薄・極軽量な構造体…極小・極薄・極軽量な構造体…
念仏を唱えながらAmazonの密林を蹂躙、ハンズでのハンティングやホムセンを徘徊、深夜のネットサーフィン、ゴミ出し、食器洗い、洗濯。
そして目に留まったのが(元々家に何枚も転がってた)「Majextand M」でした。
あまりにも美しい変形トラス。構造美と機能美が握手している。実質ゼロ体積。
やっぱこれしかないやろ。
地獄の釜の蓋が開いた瞬間でした。
事の起こり
ということで、GPD Pocket 4のスタンドが存在しない問題についてXリプライをいただいた際、今回のアイデアを初開陳しました。
初号機、爆誕
その後も2週間ほどゴニョゴニョして、なんとか初号機が完成。
当初はドッキング用の金属チップを2枚使ってました。
やがて、
- 金属チップは1枚で良いかも?
- 十字型窪みで縦横両対応にすると便利や!
- むしろMajextand Mと合体させて持ち運べんかね...?
- カタチはどうしてもカッコよくしたい
などなど5か月ほどやり散らかした結果、気づけば「UMPCライザーフック for Majextand M」が完成してました。超うれしい。
小さいPCを、小さいまま、快適作業環境へ変換する至高の逸品…のハズでした。
セルフ・ディスラプト事件
良いモノができたぞ。
SHiGOTYの製品にも加えちゃおうっと☆
そんな折、不都合な真実に気づきます。
「あれ?Majextand Mを上下逆さまで使うとかなり良い = もしかしてUMPCライザーフックは...無用?」
渾身のアイテム発売直前に、自ら鬼畜の代替案を発見、泣きそう。
Apple社がiPadにMac OSを載せない理由を悟りました。強過ぎる答えを出すと、既存の文脈が崩壊する。
バトルフィールドテスト、やり直し。
ここで諦めて良いのか?見落としがあるかも?(あって欲しい)
つきましてはディスラプト事件から数週間、さらなる実稼働テストを遂行。
その結論を発表いたします。
「上下逆さま」 VS 「ライザーフック」 ── 最終結論
今回のライザーフックは、以下の3点において「Majextand Mの上下逆さま使い」に勝ります。
その1 ガチッと安定させられる
ライザーフックの場合、Majextand Mの金属体そのものを支えにするため、構造的に潰れません。
一方「上下逆さま」使いの場合、UMPCの重量やデスク天板の摩擦係数・振動・Majextand M駆動部の潤滑&ヒンジ角度次第で、意図せずMajextand Mがジャッと開いてしまい、角度維持が難しい場合があります。
その2 金属チップ1枚でOK
UMPC本体への改造介入(チップの貼り付け)が、チップ「1枚」で済みます。
(ただし縦横の2スタイルで使うなどあれば、スタイルごとにチップが1枚必要です。)
そもそも異常に小さいUMPCです。排熱口や貼り付け面の凹凸など考慮すると、スペースは意外とタイト。
また、UMPCは手に持ったり、画面を回したり、タブレット的に使ったりと、使用姿勢がコロコロ変わります。ゆえに指に触れ得るノイズは極力排除しておきたい。
一方、「上下逆さま」使いではチップが確実に2枚以上必要です。
その3 浅い角度がつくれる
これはライザーフックの専売特許です。
極小マウス + 内蔵キーボードな最小構成で攻めるならこの角度がベストですね。
また、タッチ操作が混ざる本格リアルガチ作業のときもこの角度が大変有益と最近気づきました。角度の自由は思考の自由。
以上の点に価値を見出せる同志の方には、ライザーフックを心からオススメします。
ありがとうございました。